靴クリーニングで見過ごされがちなのは、靴底です。靴を快適に履いていただくには靴底をキレイにすることがとても大切なのです。

靴底の溝にはさまった小さな石もピンセットで取り去ります。

ムートンブーツは、汗がファー部分に染みこんでいますので、靴専用溶剤に漬け込んで洗います。そうすることで汚れが溶け出してきます。

ゆすいだ後、ムートン素材をしなやかに仕上げるため、トリートメント溶剤に漬け込みます。

そして最後にゆすいで洗いは完了。

ロングブーツは、足との密着度が高く、汗や空気の逃げどころがなく、大いに蒸れてしまいます。その汗や汚れを除去するために、石鹸溶剤を靴中に流し込みます。

しばらく放置して汗、汚れが溶け出してくるのを待ちます。

それから本格的なブラッシングです。ブーツの中は特に念入りに。

靴底のブラッシングが終了すると他のレザー部分を洗います。まず内側を隅々まで。

こうしたスムースレザーは、ブラシではなく、なめらかなスポンジを使って洗います。汗汚れは様々なところに付着しているだろうと思われますので、洗い残しのないようにするのが作業の要点です。

蛇口から出る天然水で、ゆすぎます。水道水はカルキなどが含まれていますので、皮製品には向いていないのです。

ゆすいだ後の水がキレイな透明な水になるまで、何度もゆすぎを繰り返します。

ブーツ専用の網ケースにかぶせて水を切り、乾燥工程に入ります。

レザーのスニーカーも、外側の汚れを除去した後、内側を徹底的にキレイにします。靴底に染みこんだ汗を取り切ることで、靴の臭いや衛生面での問題が解決されるのです。

すすぎです。汚れが溶け込んだ洗剤を洗い流すため、何度もゆすぎを繰り返します。

特に靴の中側は、ゆすぎの段階でもブラシを使って、洗い流します。

ほとんどの靴クリーニングは、靴の表と内側をさっと洗うだけで済ましてしまうのに対して、クレアンの靴クリーニングは、表、中、裏、そして靴ヒモを徹底的にキレイにします。本格的な靴丸洗いといわれる所以です。

ほとんどの靴クリーニングは、早く乾燥させるために、温風乾燥室に入れて乾燥させているようですが、決して良くありません。靴の部位によって乾燥時間が変わるため急な乾燥は型崩れやチヂミが起こります。じっくり乾燥させることで、それらを避けることが出来るのです。