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スーツは多様化の時代へ
環境省HPによると、例年は5月1日〜9月30日の間でクールビズ期間が設定されていましたが、2021年からは政府によるこの呼び掛けが廃止されるようです。ただし、クールビズ自体がなくなるわけではありません。
同H Pには「政府が全国一律の実施期間の設定を行うことはせず、個々の事情に応じた、多様で柔軟な働き方にも資する省エネ・省CO2対策として『クールビズ』を呼び掛けていきます」と記載されています。
つまり、時期は関係なく、服装の調整については個人の裁量に任されることになりました。今後は近年注目を浴びていた「夏用スーツ」がさらに多様化し、なお一層需要が高まりそうですね。
そこで今回は、意外と奥が深い「夏用スーツの着こなし術」を紹介します。
夏用スーツといえばやはり “背抜き”だが
出典:https://www.y-aoyama.jp/products/list.php?category_id=214
まずスーツの購入を考える際、やはり夏用といえば、“背抜き”のイメージを持っている方も多いかと思われます。ちなみに背抜きとは、文字通り背中の部分の裏地を抜いたスーツ(ジャケット)のこと。
背抜きのジャケットは軽くて通気性がよいため、もちろん高温多湿の日本の夏にはとてもしっくりきます。けれど、せっかくの買い物が台無しにならないためにも、裏地がないことでのデメリットをきちんと考慮しなければなりません。
下記は背抜きジャケットのデメリットです。
②生地が薄いため、ワイシャツが透けやすい
意外とこの2点は甘く見ない方がよいです。
① 汗を生地が直接吸い取るため、生地が傷みやすく型崩れもしやすい
これはジャケットの品質にとって致命的なことですね。裏地をなくして、軽くしている分、どうしてもこの問題は常につきまといます。完全に解決できる方法はないので、クリーニングに定期的に出すなど、こまめな手入れが必要です。
② 生地が薄いため、ワイシャツが透けやすい
普段より特にフォーマルな場で要注意です。自分の背中で起こっていることのため、あまり気付いている方は多くはないように思われますが、スーツからワイシャツが透けるだけならまだしも、下着や肌が透けるとなるとどうしても不潔感が漂います。
これも薄い生地の性質上、根本的な解決策はないので、ワイシャツや下着の、色や生地に注意しましょう。
これらのデメリットを頭に入れておけば、夏用スーツの購入の際は、やはり背抜きのジャケットの方が涼しく快適に着られるため、無難かとは思われます。
ただ、最近では“総裏”(そううら=上着の全ての面に裏地がある)のジャケットでも、一工夫が施された薄い生地のものも出回っていることから、店舗に足を運べるのであれば、きちんと着比べしてみる方が失敗は少なくなるでしょう。
“ジャケパンスタイル”のススメ
ノーネクタイがしっくりくる
出典:https://www.y-aoyama.jp/campaign/bw_guideline/style02.html
夏用スーツを着始めの時期、ネクタイを外した自分の姿が、どこか貧相に感じた経験はありませんか。日本では秋冬用のスーツを着る期間の方が長いので、どうしても夏季になりネクタイを外し始めの時期には、その姿にいまいちしっくりこないことがあります。
そんなときにおすすめなのが、“ジャケパンスタイル”です。
ジャケパンスタイル(以下ジャケパン)とは、テーラードジャケット(スーツの上のジャケット)とパンツを組み合わせた着こなしのこと。いわゆるセットアップではなく、上下別々のものを合わせます。一昔前ではカジュアルに感じられていたこのスタイルも、最近ではフォーマルな場所で受け入れられることも多くなりました。
下記はジャケパンのメリットです。
②組み合わせのパターンを多くできる
③フォーマルの場所で使えることも増えた
① ノーネクタイでも違和感がない
前述したように、普通のスーツでネクタイを外し始めの時期にはどうしてもその姿に違和感があり、まるで「居酒屋帰りのサラリーマン」のように品がなく感じることも…。
しかし、ジャケパンなら、あえて上下をセットアップにしないことで、ネクタイの残像が取り除かれ、ノーネクタイでも全く違和感を感じません。
② み合わせのパターンを多くできる
組み合わせのパターンは、その数を上下セットアップの2乗に増やすことができます。
例えば、セットアップのスーツを4着持っていたとしても、4パターンにしかなりません。
一方、上下別々でジャケットとパンツを4着ずつ持っていたとすれば、1つのジャケットに対して4つのパンツを組み合わせることができるので、4(着)×4(着)=16パターンの組み合わせにできるのです。
つまり、上下セットアップのスーツだと4日分にしかならないものが、ジャケパンだと16日分になる。
16日分ということは、休日の分を差し引くと、次に同じ格好で出勤するのはなんと3週間後くらい。
持っている服はそれほど多くないのに、これはオシャレと言われること間違いナシです。
③ フォーマルの場所で使えることも増えた
ジャケパンが社会に定着する前までは、この格好はやはりフォーマルスタイルとしてあまり認識されていませんでした。
けれど、2005年にクールビズが始まり、2012年にはスーパークールビズという言葉も出てきたりしたことで、フォーマルスタイル=スーツ・ネクタイという固定観念が徐々に取り除かれてきました。
今日の社会では、ジャケパンがラフな格好とみなされることは少なくなっています。会議に出席する際も、周りを見渡すと半分くらいの方がジャケパンだったなんてことも結構あるようです。
ただ、そうは言っても会社にスーツの規則がある場合は、話は別。あくまで融通の効く範囲で上手に着こなしましょう。
ニットタイという選択肢
ジャケパンにノーネクタイはやはりカジュアル過ぎると抵抗を感じたり、だからといって、ジャケパンに普通のネクタイを締めるのもかえっておかしく見えるなんて方もいるのではないでしょうか。
そんなときのおすすめは、ニットタイです。ニットタイとは、文字通り糸を編んで作られたネクタイのこと。一般的なネクタイとの違いは、生地の見た目に凹凸感があることです。
ニットタイは普通のネクタイよりは、やはり比較的カジュアルな印象を与えます。
しかし、セットアップではない格好のジャケパンスタイルには驚くほどしっくりくるネクタイなのです。
また、ゆるい見た目の特徴から普段はあまり選ばないような色でも、あっという間に馴染んでしまうのがこのネクタイのよいところ。
少しオシャレ感を出したいと思った日に着けるのには打ってつけです。
それでもカジュアルさが気になる方には、きめの細かいニットタイを選ぶことをおすすめします。密に編み込まれているものだと見た目のフォーマル度が強くなるからです。
そもそも夏場は多くの人がノーネクタイで活動しています。その中で、さらっとニットタイを締めることで、それとなく清潔感と誠実さの両方をアピールしてみませんか?
意外と重要性の高いワイシャツ
夏場こそ清潔感を意識する
スーツとなると、どうしてもジャケットを着る前提で考えるため、軽視されがちなワイシャツ。ところが、実はワイシャツこそ着こなしのポイントとして最も重要性が高いと言っても過言ではありません。
ワイシャツの身嗜みとして大切なのは、その色や柄を語る以前に、シワやシミがなく、ピシッときちんと整えられているかです。
特に、ジャケットを脱いで活動する場面が多いのが夏場。襟のシワや胸元のシミなどは自分では気付かないことも多いですが、他人から見れば意識していなくとも目につきます。
それらは不潔感を漂わすだけではなく、その人自体の価値を知らぬ間に低めてしまうことにもなりかねません。汗などでワイシャツが汚れやすい夏場であるからこそ、まずは清潔感を意識しましょう。
※クレアンではワイシャツのクリーニングはもちろん、玄関先までの集荷・集配もOK。後回しになりがちなワイシャツのクリーニングをお客様の負担なく一度に行えます。
ストライプやチェック柄をアクセントに
夏場はジャケットを脱ぐ場面が多いため、ワイシャツの色が白や青系統ばかりだと味気ない感じもします。そんなときにアクセントとして差せるのが、ストライプやチェックの柄です。
ただ、アクセントして用いる以上は、パンツ(スラックス)が無地であることがポイント。例えば、オシャレなストライプのワイシャツを購入したはいいものの、それをストライプのパンツと組み合わせてしまえば、せっかくの特徴を互いに潰し合ってしまいます。
ストライプやチェックを用いるときは、基本的には上下のどちらかが無地の格好を選んだ方が無難です。一方の柄がアクセントとして際立つことを覚えておきましょう。
マイクロバブルウォッシュでしつこい汗のシミを落とす
夏場で気になるのはなんと言っても汗のシミ。特にワイシャツの首裏の黄色いシミは多くのサラリーマンにとって大敵です。
クリーニングに出したのに、全然首裏のシミが落ちていない。なんて経験はないでしょうか。ほとんどのクリーニング店はドライクリーニングのため、水溶性である汗のシミはなかなか落ちないのです。
クレアンではスーツやネクタイ、ワイシャツなどすべての服をマイクロバブルウォッシュでクリーニング。ワイシャツのしつこいシミも目を疑うほどキレイに落とせます。夏場のクリーニングにはぜひ、クレアンのマイクロバブルウォッシュをご利用ください。
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