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取り扱い注意!ゴージャスでデリケートな布・シルクのトリセツ
うっとりするようなツヤのあるシルクの高級スカーフや、繊細に染め抜かれた正絹のみごとな柄の振袖、しっかりした厚みがあるブランド物のシルクネクタイ、シルクサテンのプリントワンピースなど…。
世の中には、シルクでできたいろんな品物が、数多く流通しています。
シルク製のものは、この記事の①で述べたように、とっても高級で高価。
高いお金を出して手に入れたお気に入りのシルクの製品は、なるべく長持ちさせて、ずっと愛用したい、と思うもの。
でも、シルクの取り扱い方の知識なしで、シルク製品を手に入れ、たとえば普通の洗濯ものと一緒に、洗濯機でガラガラと洗ってしまったりしたら……?!
それは、実はとってもキケンです!!
だいたいのシルク製品は、タオルなどの普通の洗濯ものと一緒に、洗濯ネットに入れることもなく、おしゃれ着洗剤も使わずに洗った場合には、ヨレヨレのシワシワ状態になります。
最悪の場合には生地が縮み、洗濯機による物理的ダメージでシルク生地がやぶれてボロボロになってしまったり、悲惨な結末を迎えることになります。
シルクは蚕を育てるところから始まるので、製造にもとても手間暇がかかり、人件費や設備費も製造コストとして高くつくような超高級マテリアル。
蚕からもらった天然由来の原料を使っているがゆえ、非常にデリケートな性質なのですから、その取り扱い方は「ていねいに、繊細に、慎重に、やさしく」することが正解なのです。
もちろん、人絹(人造絹糸)と呼ばれる化学繊維のビスコース・レーヨンや、シルクに似せたポリエステル生地などよりも、シルクのほうがずっとデリケート!
引っ張ったり、ちょっと負荷がかかるだけでも、シルク生地はやぶれてくることもあるほど……。
シルクのものの取り扱い方は、こんな風にしましょう。
1.ワンピースやブラウスなどシルクのおしゃれ着
シルクサテンのワンピースやブラウスは、よく脇の部分などに黄ばんだ汗ジミがついてしまうことが。シルク生地はとっても繊細なので、まず汗ジミのシミ抜きは家ではできません。
おしゃれ着のシルクのワンピース・ブラウスを洗いたいとき・染み抜きが必要なときは、なにをおいてもクリーニング専門店にすぐさま依頼してクリーニングしてもらうのが、もっとも確実で正しい方法!
(ごくごく軽い汚れなら、自宅で手洗いして対処することも可能ですが、その際にはおしゃれ着洗剤を使って、丁寧に、かつ優しく洗って、ダメージを与えないようにしなくてはいけません!ちょっとめんどうですね…)
2.シルクのネクタイやスカーフ
こちらも、決してダメにしたくないお気に入りのものならクリーニング専門店へ持ち込むことが正解。
3.正絹の振袖や付け下げ、訪問着などシルクでできている和服
着用後は、かたくしぼった濡れタオルで汗をかきやすい襟元をぽんぽんと軽く拭く。化粧料の汚れや油性の汚れならば、ベンジンを染み込ませた布で、軽く叩くように拭いて汚れを取る。
ひどく汗をかいたり、シミをつけてしまったときや、長くしまい込む前なら、着物クリーニング専門店に依頼し、キチンとクリーニングしてもらうこと。
4.シルクのパーティドレス・ウェディングドレス/シルクの高級絨毯・シルクカーペット
シルクのドレスも絨毯も、どちらも自宅での取り扱いは不可能。
ドレスや高級絨毯の取り扱いがあるクリーニング専門店でのクリーニングを依頼するのが正解。
ドレス類はドライクリーニングか、シルク対応のマシンウォッシュでキレイにしてもらえる。
シルク絨毯は手作業での洗浄をしてくれる絨毯クリーニング専門店がおすすめ。
それでもやっぱり、シルクがほしい
やっぱり、デリケートで高級なシルクは、取り扱い方や手入れにも、なかなかの手間とコストがかかってしまうものです!
それでも、ポリエステルやレーヨン素材とはひと味違う、軽くてなめらかな触り心地、夏にも冬にも着られるほどの快適な着心地は、蚕から原料をもらって作られた天然シルクならでは。
何千年も前からつくられてきたシルクですが、いまもなお、豪勢な高級布地として、本物の良いものを知る大人の男性・女性に、不動の人気を誇ります。
いわば、シルクは、布地の女王様のような存在。
ほかでは替えがない、シルクにしかないすばらしい着心地、美しさに魅了されて、ひとびとはシルク製品を買い求めつづけ、いまもなお、シルクという素材は珍重されています。
シルクづくりの職人のリレー
シルク(布製品)を作るためには、多くのプロフェッショナルの職人たちが関わっています。
養蚕農家(ようさんのうか/シルクを作るために、蚕を育て、蚕に繭を作らせる農家)には、多くの「職人」と呼べるほどの養蚕技術者がいます。
養蚕技術者がしっかり育てた健康な蚕が作った繭を「絹糸」(きぬいと)にする、製糸技術を持つ製糸職人が、シルクづくりのバトンを引き継ぎます。
そして最後に、シルク生地作りの職人・絹織物職人が、製糸職人が作ってくれた絹糸を加工し、シルクの布地や絹織物に仕上げてくれます。
さながらリレーでバトンを渡していくように、歴史ある絹製造の技術を持つ職人たちの手から手へ受け渡されて、蚕からもらった貴重な繭は、シルクの布地や絹織物になっていくのです。
あなたの持っているシルクネクタイやシルクスカーフ、シルクのブラウスや正絹の着物は、あなたの手元に来るまでに、いったい何人の職人の手が関わってつくられたものなのでしょう?
国産の絹ならば日本の職人さんが、中国産のシルクなら中国の職人さんなのでしょう。大事に丁寧に手間暇かけて、何人もの職人の手から手に渡されながら作り出されて、縁あってあなたの手元に来たシルクの品物。
そう思うと、今まで以上にシルクのものに愛着がわいてきませんか?
どうか大切に扱って、きちんとクリーニングに出したりしてケアをしながら、長く愛用してあげてくださいね。
シルクでできた「洋服・スカーフ・ネクタイ・ウェディングドレス・絨毯」のお手入れは、高級クリーニング専門店クレアンへ
この記事を提供しているクレアンは、高級クリーニングのお店です。
シルクのお洋服はじめ、シルクスカーフやネクタイ、シルクのウェディングドレスやシルク絨毯も数多くお取り扱いし、ひとつひとつを大切にクリーニングさせていただいています。
最上級の布地であるシルク生地の製品のため、クレアンは「職人の目の行き届いたクリーニング」を心掛けています。
お洋服をまとめて大量処理して、手間をかけずに低コストでクリーニングを終えるチェーン展開のクリーニングショップとは異なり、クレアンは手作業も含めた小ロットの丁寧なクリーニング処理を行っています。
「マイクロバブルウォッシュ方式」など、約500種類もの洗浄法から、お預かりしているお品物に一番合った方法を選び出し、優しく洗い上げていくのがクレアンのクリーニングの大きな特長です。
大切にしているシルクのお洋服や、シルク製の上質なウェディングドレスも、クレアンにぜひお任せくださいませ。いつでもインターネットから、ご注文をお待ちしております。