今回は、Dior ディオールバッグのバッグ、レディディオールの染め替えのビフォー&アフターをご紹介します。
元々のお色は白で、取っ手をはじめ、全体的に汚れている状態でした。
クリーニングのみでの改善は難しいため、お客様のご希望の水色へ色替えをすることになりました。
LADY DIOR(レディ ディオール)の名前の由来
Diorのアイコン的バッグ、レディディオール。
ダイアナ元妃が愛用していたことから注目を集め、「レディダイアナ」愛用のバッグということで「レディ ディオール」の名になったといわれています。現在でも世界中のセレブが愛用し、高い人気を誇っているバッグです。
シンプルでエレガントな形は、場所を選ばない使いやすいデザインですね。
レーザーカットされた立体柄のデザイン
レディディオールといえば、キルティングのものが有名ですが、こちらはレーザーカットによる立体的な柄が、まるでレースの様に全体に施されている限定デザインのバッグです。
全体的に細かな凹凸がありますが、染め方によっては、のっぺりとした平面的な仕上がりになってしまいます。
元の風合いを変えずに、ムラなく、いかに自然に染められるかが難しいところです。
まずはリカラーの前に全体を丁寧にクレンジングします。クリーニングの中で最も手間のかかる作業ですが、クレアンでは美しい仕上がりのために必ず職人が1点ずつ施します。
立体柄の凹凸のキワの染め残しがないように
全体的に、レーザーカットされた細かい立体の柄が入っているため、立体部分の凹凸のキワを一つ一つ染める必要があります。
ハケや筆で塗るのではなく、吹き付けるエアーブラシでの加工で、デリケートなリカラーを行います。
立体柄の一つ一つのキワを極力染め残さない様に、細心の注意を払い慎重に染めていく、とても細やかで手間のかかる作業です。
- ビフォー
- アフター
染め残しやムラもなく、レーザーカットの風合いもそのままにキレイに仕上がりました。
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独自の染色技術
同じリカラーや染め替え作業でも、職人の技術により仕上がりは変わってきます。
クレアンの革製品クリーニングと修理は、革製品製造技術者がメンテナンス・修復を行っています。
革製品の製造工程、世界中の革製品の素材を熟知している職人が、高度で専門的な染色作業を丁寧に手作業で施します。
ご依頼ごとに、お客様のご希望に沿ったお色を、職人が染料を細かく調合して作ります。
また、使用している溶剤は、用途に合わせて柔軟に細かく調合ができる、かつ副作用的な刺激のない、特別なものを選んで使用しています。優れた品質の溶剤を使うことで、全体的な工程、ダメージを減らせます。
仕上げ作業の完了後は、最低でも2日間は自然乾燥で乾かします。
色替えで気分も変わる
レースの様な繊細な柄も美しく、夏らしい涼しげな色に仕上がりました。
お客様にもご満足いただけたようです。
この夏から、また楽しく使っていただけるのではないでしょうか。