自然な革の風合いを表現する補色作業

水洗いと乾燥が完了したところで、リカラー(補色)作業が始まります。
女性がファンデ―ションのお化粧道具として使うスポンジに、調合された顔料を少しづつ、塗り込めていきます。つけたらとれない顔料というファンデーションで、靴にお化粧をしていくようにです。

ステッチのある細かいところは、細い筆で描いていきます。

奥にあるのが補色済みの片方の靴です。手前はこれから補色(リカラー)する片方。本来の靴の色調を変えないことが重要なので、この作業では染料の調合がとても大切です。

スポンジは、使う場所に合わせて鋭角に切り、細かいところも隙間なく塗り込めていきます。

ベタッと色を掛けてしまうのではなく、ある程度履きこんだ靴の味わいや質感を生かした補色(リカラー)を職人がじっくり靴を眺めながら仕上げていきます。

出来上がりました。フラットに色を掛けてしまうのでなく、靴の風合いと質感を優先させた補色(リカラー)。これが高級補色(リカラー)と呼ばれる理由です。
ゴルフシューズのリカラー(補色)

水洗いと乾燥が完了したところで、リカラー(補色)作業が始まります。白と黒のツートンカラー、黒の補色が終わりホワイトの補色作業です。
靴・ブーツの水洗い技術
靴ヒモの穴の金具部分の細かい補色は、とてもデリケートな技術を要します。

ゴルフシューズの表面にあけられた小さな空気口に入り込んだゴミをひとつひとつ取り除きます。

そしてまた補色作業です。こうした繊細な補色は、エアーブラシでは出来ません。

最後に出来上がりを隅から隅まで眺めながらチェック。こうした真剣な作業を経てクレアンの靴クリーニングは完成するのです。