布・キャンバスバッグのクリーニング・修理

バッグ・鞄クリーニング専門店で、布・キャンバスバッグのメンテナンスを十分にできる専門店はありません。レザーバッグと違って染色(リカラー)と漂白作業が困難だからです。

クレアンのバッグクリーニング、修理と他の専門店との違いは、この布・キャンバスの修復ができることです。

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布キャンバス(帆布)バッグが茶色に変色!

ルイヴィトン アンティグア カバPM エクリュ

ルイヴィトンの帆布(キャンバス)にリベットが打ち込まれているバッグ。このバッグはなぜか茶色に変色してしまったという依頼が多くあります。こうなったらどこのバッグクリーニング専門店に持ち込んでも断られてしまいます。変色の原因はバッグの内側に糊(ボンド)がカビてしまい、変色したようです。
乾燥したヨーロッパではこうしたことはありませんが、高温多湿の日本ではよく起こります。

バッグクリーニング作業は、決して容易ではありません。洗った後に、漂白作業を少しずつ行います。漂白し過ぎると黄変してしまうからです。漂白を繰り返すことで元のように復元することが出来ました。

レザー(皮革)から布への色移り

ルイヴィトン グローブショッパーPM カバトワル

同じくヴィトンの布キャンバスバッグ。こちらは革の色が布地へ移っています。皮付き布バッグにはこうしたことが起こります。この除去作業も難しい技術を要します。

このバッグは丸洗いすると更に色移りは広がるので、丸洗いはできません。通常のバッグクリーニング専門店がこのタイプのバッグを断ってしまう理由です。クレアンでは角の汚れを中心に全体的な汚れを、1つずつ除去し、特殊な移染除去液を添付して色移りを除去、仕上げに、レザー(皮革)へ移染防止剤を塗布いたしました。これで革からの色移りはなくなると思われます。

和服の修復技術があるからできる絵描き職人

クレアンの修復技術には、和服の修正技術が応用されています。

グッチ フローラシリーズ 花柄布バッグ

グッチ フローラシリーズ 花柄布バッグ

バッグの修理・修復箇所としては、主に白地の生地についたカビによる変色です。

グッチ フローラシリーズ 花柄布バッグ

カビによる変色も模様(柄)の部分にも及んでいるので、その修正も行います。

グッチ フローラシリーズ 花柄布バッグ

このバッグ花柄がプリントされているキャンバスですが、そのプリントが剥げてきたり、変色したりしてくるのです。時には美術品を修復するように、丁寧に慎重に、職人の技が必要とされます。

ポロラルフローレン 布トートバッグ

布キャンバスは、時間を経てくると白化したり変色してきます。その修正を行うなど、クレアンは、バッグクリーニングを超えたトータルなバッグのメンテナンスを行っています。

バレンシアガ 布トートバッグ

ベージュのキャンバスにインクのシミがついたバッグの補修です。黒くついた布に色の薄い染色をすることができません。覆い隠すように顔料を重ねていきます。

バッグクリーニング専門店ができない皮付き布バッグの修復

ルイヴィトン バッグ モノグラムミニ ブザス・マリーケイト

ルイヴィトン バッグ モノグラムミニ ブザス・マリーケイト

布部分についたシミ。皮付き布キャンパスバッグは、丸洗いができません。染色の弱いレザー・革から色がにじみ出てくるからです。

ルイヴィトン バッグ モノグラムミニ ブザス・マリーケイト

洋服についたシミのように、シミを洗ってとることができません。部分的に染み抜きを行い、全体的な汚れを除去したあと、漂白作業により復元することが出来ました。

ルイヴィトン モノグラムミニ サック・ママン

ルイヴィトン バッグ モノグラムミニ ブザス・マリーケイト

これは紫外線による日焼けです。手前は陽にあったって変色しています。陽にあたっていないところは買った時の状態です。

ルイヴィトン バッグ モノグラムミニ ブザス・マリーケイト

紫外線による日焼けを元に戻すことができるバッグクリーニングや修理の専門店は、ほとんどありません。特殊な漂白作業を繰り返すことで、少しずつ元の状態に修復していきました。

高品質な技術でエナメル、合成皮革(塩ビ)付きの布バッグを修復

トリーバーチ トートバッグ

布キャンバスをベースに、ベルトとロゴには塩ビが、バッグの底には本皮エナメルが使われている複合素材のバッグです。バッグクリーニング、修理をする側にとってはとても厄介なお品物です。キャンバス地も大きく変色しています。

まずロゴのあるバッグ表面のメンテナンスです。底部分の革を保護しながら、キャンパス地を洗浄します。汚れは取れますが変色は変わりません。特殊な漂白を少しずつ加えながら、元の状態に近づけていきます。

次にバッグ裏面です。表面とほぼ同じように大きく変色しています。赤い花の柄も黄ばんでいました。

底の本皮エナメル部分、ベルト部分は漂白すると黄変してしまいますので、かっちり保護して、洗浄、漂白を繰り返し復元いたしました。
このメンテナンスには染色と漂白技術を熟知した職人でないとできません。

多彩な修復技術

クレアンのバッグクリーニングと修理の修復アイテムは多岐にわたっています。

自転車用ツーリングバッグ

自転車旅行用布キャンバスバッグ。フロントバッグに後部の左右のバッグ合計3点です。

風雨、雨ざらし、直射日光に耐えられるヘビィ使用のバッグですが、さすがにひどい状態となって、クレアンバッグ工房にやって来ました。

劣化が激しく、完全に元に戻すことは不可能とお客様の了解のもと、改善に努めました。革(レザー)部分の修復と、布キャンバスの改善です。洗浄、特殊漂白、レザーの保湿オイル補充、リカラーともてる技術をフル動員して修復に当たりました。

次に錆びた金具の修復です。サビを溶かす溶剤を添付します。

しばらくしてサビは溶解してきます。サビはメッキ部分も剥がしてしまっていますので、サビが取れたら金属の地の部分が出てきました。完全にするためには更に再メッキ加工をしますが、今回これで十分との判断となりました。