このクレアン広報室で以前に「大切な衣類に「水シミ」が!どうやって落とせばいい?」という記事をご紹介させていただきました。
水シミは、水が原因で発生してしまうシミのことです。
あの無色透明な水がシミになることが不思議に感じられるかもしれませんが、時にはクリーニングが必要なくらいシミになってしまうことがあるんです。
今回は特に注意したい革の水シミについてご紹介します。
3種類の水シミを復習しよう
水によってできてしまう水シミには、主に3つの種類があります。
詳しくは「大切な衣類に「水シミ」が!どうやって落とせばいい?」に記載していますのでご覧になってみて下さいね。ここでは簡単に解説します。
繊維が変形することによる水シミ
出展:東京都クリーニング生活衛生同業組合
布製品に水滴が落ちると、水を吸った部分が膨潤します。繊維が変形したまま乾いてしまうと、光の当たり具合によってシミに見えてしまうことがあります。
染料や加工剤が水で溶けることで発生する水シミ
これは色柄物の衣類にあるのですが、染色が弱い生地が水に濡れてしまうと色がにじみ出てしまうことがあります。
雨がポタっと垂れてしまうと水に染料が溶けてしまい、乾いた後に濡れた部分と濡れていない部分の境目が輪っかのようなシミになってしまうのです。
染料だけでなく衣類や革製品の加工剤が水シミの原因になることもあります。
濡れた部分の加工剤が水に溶けることによって浮いてしまい、そのままシミになって定着してしまいます。
大気中の物質、汚れが付着する水シミ
大気中には様々な物質が飛んでいます。
車やバイクの排気ガス、工場の煙、粉じん、土埃、砂ぼこり、焼肉屋さんやてんぷら屋さんの換気扇からの煙(油分を含んでいます)、花粉、PM2.5などなど、数え上げればキリがありません。
雨粒は無色透明ですがこれらの大気中の物質も含まれていますので、レザーのバックや革靴に雨粒がついてしまうと汚れも付着してしまいます。
雨粒は乾きますが汚れは付着したままになりますので、これが水シミとして残ってしまうのです。
革製品にも水シミはできるの?
布だけでなく革製品にも水シミはできます。
レザーバッグを持っていたり革靴を履いている日に突然の雨や雪になったら気を付けて下さいね。
水シミがついてしまったレザーブーツ
こちらのお写真をご覧ください。
レーザーブーツにシミがポツポツとできていますよね。
これが水シミです。雨の日に履かれたのでしょうか。水が革にしみ込んで乾いてしまったことから、水シミになってしまったようです。
ブーツそのものはまだまだ履いていただける状態ですが、このまま履くことはかなり厳しいでしょう。
ご家庭で自己流のメンテナンスをしてしまうと、水シミが増えてしまったり革にダメージが発生してしまうこともあります。
革靴にいつの間にかシミができていたら、なるべく早くクレアンにご相談下さい。
こちらのブーツもクレアンでメンテナンスさせていただきました。
水が飛び跳ねたようなシミが綺麗になくなっていますね。
レザーブーツの水シミは、クレアンでクリーニングするだけで落ちる場合もありますし、簡単には落ちないこともあります。
クリーニングだけで落ちなかった水シミは、リカラー(補色)を施すことでシミが目立たないように修復することができます。
水シミがついてしまったレザーバッグ
こちらは大きな水シミがついてしまったaniaryのレザーバッグです。
バッグや靴の汚れ、シミの原因ははっきりとはわからないことがとても多いのですが、こちらはお客様からのご報告によるとお茶をこぼしてしまったときについてしまったシミとのことでした。
クレアンでは、どのようなメンテナンスのご依頼でも最初に必ずクリーニングを行います。
私たちの洗う技術は非常に高度ですので、クリーニングだけでシミが取れることもあるんですよ。
レザーには牛革もあればホースレザー(馬革)、シープスキン(羊革)、ゴートレザー(山羊革)、オーストリッチ、エキゾチックスキンなどたくさんの種類があります。
クレアンではこれらの革の種類と汚れの種類を見極めて、最適な方法で丁寧にクリーニングしていきます。
先ほどの水シミがついてしまったバッグのクリーニング後の状態がこちらです。
ハッキリとついていた水シミでしたが、クリーニングだけで落とすことができました!
侮れない水シミ!予防する方法はある?
革靴、レザーバッグなどの革製品の水シミを予防する方法として、まずおすすめできるのが防水スプレーの使用です。
防水スプレーで保護する
定期的に防水スプレーをふきかけて、大切な革を雨から守りましょう。
防水スプレーの使い方は簡単で、30㎝ほど離れた場所から全体にスプレーして乾かすだけなのですが、必ず屋外で使って下さいね。
特にペットを飼っているご家庭は気を付けて下さい。
室内で防水スプレーを使ってしまうと人体にも良くないですし、床に溜まってしまった成分をペットが吸ってしまって大変危険な状態になることもあるのです。
濡れたらすぐに拭く
レザーバッグ、革靴が突然の雨などで濡れてしまったら、なるべく早く乾いた布で水分を拭き取りましょう。
拭き取るだけでも水シミを防ぐ効果があります。
革製品の水シミ修復はクレアンにお任せ下さい
防水スプレーで予防しても、雨水や雪の付着を完全に防ぐことはできません。
水シミを自分でメンテナンスする方法もあるのですが、シミの原因が水じゃないこともありますし、コーヒーやジュース、お茶などの場合は自己流のメンテナンスによって、シミがひどくなることもあります。
レザーバッグ、革靴にいつの間にか水シミができていたら、オーダーメイドクリーニングのクレアンにご相談下さい。
大切なアイテムを最適な方法で修復してお届けいたします。