バッグマイスターのメンテレポート2

難しい白のカラーリング修正

ドクロの模様をあしらったロエンバッグ。レアな逸品です。
でも、汚れが多く、白い部分が黄ばんできました。

上から見ても一目瞭然です。
バッグ専用のクリーニング、染み抜き作業を行い、残る黄ばみを、カラーリングで修正しました。

白や薄い色に、濃い色をカラーリングで覆うのは簡単ですが、白や薄い色に白や薄い色でカラーリングするのはとても大変です。

ビフォアの状態から、かなり改善できたと思われます。

DOLCE&GABBANA ドルチェ&ガッバーナ かごバッグのカビ除去

おしゃれなかごバッグ。持ち手と接続部品はレザーで、プレートにはDOLCE&GABBANAのブランドロゴが刻印されています。

細かく見ると、茶色い小さな斑点があちらこちらにあります。カビです。
高温多湿な日本では、植物性のかごにもカビが付いてしまいます。

カビ除去の溶剤を使用してクレンジング作業を行いました。
レザーに影響を与えないように保護して行います。
すっかりきれいになりました。

かごに限らず、レザー、キャンバスバッグで、もっとも多いトラブルはカビです。
梅雨の季節には、天気の良い日に陰干しを忘れずに、養生すればカビは防げます。

バッグ(フルラ)の内布のシミ除去

バッグの中で、飲料をこぼしたのでしょう。茶色いシミとなっています。
すぐに乾いたタオルで拭いたとのことですが、拭き取るだけではだめなのでしょう。
時間がたったら必ず変色してきます。

布部分を洗浄し、漂白しました。
飲料をこぼしたら、固く絞ったタオルで何度も拭き取れば、跡が残ることはないと思われます。

プラダ 布バッグ カビ

最も多いバッグのトラブルのひとつが、カビです。
6月から7月にかけての梅雨の時期に、クローゼットでビニール袋などで保管していると必ずカビが生えます。

このバッグはカビだらけ、かなり重症です。
カビは不溶性のいわば個体ですので、まずブラッシングして表面のカビを落とします。
そして、カビ落としのクリーニングです。

カビ落としのクリーニングで生地の奥まで入り込んでいるカビを除去します。
さらに変色している部分を修正。

最後に防カビ剤を噴霧して完成。しっとりとした風合いに仕上がりました。

おしゃれな大人用コードバンランドセル

おしゃれなランドセル。コードバンとは元々馬のお尻部分の皮です。希少性、仕上がりの美しさから「革の宝石」とも呼ばれています。丈夫で水にも強くてランドセルには向いています。

デメリットは、傷つきやすいことです。
フチの部分は剥げていました。

コードバン用の染料を調合して、色補正(リカラー)いたしました。

肩ひもの傷も同じように修復しました。

背当ての革は柔らかくて吸湿性のよい豚革が使われていて、
汗が染み込んでいますので、クリーニング&クレンジングできれいになりました。

コードバン特有のツヤと質感が取り戻せたと思います。