マッキントッシュのゴム引きコートをクリーニング!〜プロの仕事編〜

特殊な技術で作られるMACKINTOSHのゴム引きコート

150年以上変わらぬ技術によって一着一着丁寧に作られているマッキントッシュ(MACKINTOSH)のゴム引きコート。
職人の特殊な技術によって作られたコートだけに、そのクリーニングにも同じく技術が問われます。
前回、マッキントッシュのゴム引きコートをクリーニング!〜家庭でできるお手入れ編〜にて家庭でできるケア方法を紹介しましたが、やはり家でできることには限度があります。
1年に1度は専門のクリーニング店に出しましょう。
ということで今回は、プロの技術によるゴム引きコートのクリーニングを紹介します。

特別な技術があればクリーニング可能

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ゴム引きコートをお持ちの方なら、購入店舗で「素材が劣化するためクリーニングには出さないでください」と言われたのではないでしょうか? 実際洗濯表示はすべて×になっているため、通常のクリーニング店に持っていっても断られてしまいます。
しかしこの洗濯表示は、あくまで家庭では洗ってはいけないという表示。専門の技術を持つプロであればクリーニング可能です。

水洗いが基本

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洗い方は手洗いと弱い水流による水洗いが基本。
防水テープなどに使われている接着剤が油性の溶剤で溶けてしまうため、ドライクリーニングはできません。
業者によっては油性のシミ抜き剤を使用するところもありますが、これはNG! 接着部分はもちろん、肝心の生地のゴム部分が溶けてしまうのです。

天然石けんで優しくブラッシング

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衿などの肌が触れる部分は必ず汗と皮脂汚れがあるので、天然石けんで優しくブラッシング。
ケアの時と同様、強く擦ると色が抜けて白くなってしまうので丁寧に時間をかけて。
これも竹製のささらでブラッシングする業者があるのですが、刺激が強いため表面が白くなってしまうのでNGです。

水温は40度で優しく丁寧に

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入念なブラッシングと前処理が住むと、2層式洗濯機でデリケート洗い。
ここでも洗浄力が高く素材には優しい天然石けんを使用します。
グルコン酸とクエン酸が配合されて作られた石けんは、通常の石けんではどうしても出てしまう石けんかすが残りません。
温度は石けんの洗浄力が出る40度に設定し、手洗い工程と同じく丁寧に、弱い水流で優しく洗浄します。

「ダラ干し」で自然乾燥

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次に脱水です。
ゴム引きコートはその名の通り素材にゴムが含まれているので、脱水してしまうと繊維が折れてしまいます。
脱水機にはかけず、ゆすいだらそのまま「ダラ干し」。水が滴り落ちまま自然乾燥します。
この「ダラ干し」、脱水をかけない分シワも少なく、仕上げがラクにもなるのです。

仕上げは手アイロンで

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仕上げはもちろん、手アイロンによる手仕上げ。
2枚の生地の間に、熱を加えて天然ゴムを圧着して作られたマッキントッシュクロスは、中のゴムが劣化するとその箇所が丸い形となって外側に浮いてくることがあります。
このような大きなプレス機であれば直せない箇所も、手作業であれば見逃さず、蒸気を調整しながら修正ができます。

最後に縫い目にある防水テープの剥がれを接着剤で修正して完成!

大切なものは任せて安心

プロの中でも特殊な技術を求められる、マッキントッシュのゴム引きコート。
そんな特別な一品も、クリーニングのコンシェルジュ・クレアンに。
クリーニングはもちろんその後のケアまでお任せください!

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