レインコートの代名詞・MACKINTOSHのゴム引きコート
MACKINTOSH(マッキントッシュ)と言えば、英国らしい紳士的なデザインとその機能性で、1822年の創業以来長く愛され続ける老舗ブランド。
キルティングやウールコート、パーカーなど近年は様々なアイテムを出していますが、マッキントッシュといえばやはりゴム引きの防水コート。
創業者であるチャールズ・マッキントッシュが2枚のコットン生地の間に天然ゴムを挟み圧縮させる事により、防水性とデザイン性両方に優れた素材を開発。この技術は「マッキントッシュクロス」と呼ばれ、150年を過ぎた現在も当時と変わらぬ製法で職人の手によって作られ続けており、英国にとって歴史と誇りあるブランドとなりました。
ちょっと日本の梅雨には蒸し暑いかな……なんて思うところもありますが、ゴム引きという特殊な加工がされていながら普通のコートと変わらない素材感で着心地も良く保温性も高いので、秋口からまだ肌寒い初春〜梅雨前の季節に重宝するレインコートです。
そんなMACKINTOSHのレインコートですが、空気の乾燥した北国である本国・イギリスと違い、高温多湿の日本ではとても管理や手入れが難しいアイテムでもあります。
完全防水のために縫い目はすべて裏から防水テープが貼られ、ライニングやポケットの取り付けは特殊な接着剤を使用。このように職人の手によって一着一着大事に作られたコートは、その特殊な素材や工程もありクリーニングが難しく、家庭はもちろんプロのクリーニング屋でもそのノウハウを持っていないところも多いため、クリーニングを断られてしまう事も……
クラシックかつ洗練され、エレガントな魅力に溢れるマッキントッシュのゴム引きコートですが、日本の風土もあってその管理や手入れ・クリーニングには十分な注意を払わなければいけません。
高温多湿の日本では、管理に注意!
そんなマッキントッシュのレインコートも、クリーニングのコンシェルジュ・クレアンにお任せ!
まずは、家庭でできるお手入れ法を紹介します!
マッキントッシュ(MACKINTOSH)を始め良質のジャケットやコートは、長年着込むことによって独特の風合いが出ていくものです。しかしそんな経年変化も、手入れを怠りほったらかしにしていると、ただ汚れや傷が広がるだけの“経年劣化”となってしまいます。
マッキントッシュのゴム引きコートの場合、完全防水で風を通さない完璧なレインウエアである反面、コートの中に湿気がこもってしまうので、着用後のケアを怠ると湿気により内側からの劣化が進んでしまいます。
また職人の手によって一着一着作られたコートは、元々の作りや着用、洗濯や保管状況によって、生地の風合いの変化具合が変わります。
そしてなにより、日本は高温多湿の国。乾燥した本場イギリスよりさらなる注意が必要なのです。
まずゴム引きコートで目立つのが表面の擦れ。ゴムが圧縮された素材は、普通のコットンなどより表面が硬く、ポケットや衿、ボタン周りなどが擦れて白っぽくなってしまいます。
同じく脇や肘などの動きがある箇所も擦れて白くなっていきますが、問題はそれだけではありません。防水テープを接着剤で張り合わせている部分、特に脇は摩擦によって接着剤が劣化し剥がれていきます。
そして湿気がこもり蒸しやすいコート、衿や脇、袖口などの汗や皮脂が付着しやすいところや、食べこぼしやシミ汚れを放置してしまうと酸化して変色してしまうのです。
お手入れのコツ
着用後は必ずブラシがけしてホコリを落とし、なるべく風通しの良いところで日陰干しを!
食べこぼしやシミ汚れなどは、すぐにきつく絞ったタオルで叩いて汚れを取りましょう。
擦るとその部分が白くなってしまうので、強く擦りとるのはNGです!
直接肌が当たる衿や袖口など、汗や皮脂汚れが気になる箇所は、洗剤をつけたタオルで軽く拭き、水で濡らしたタオルで拭き取りましょう。
そして1年に一度は必ず専門のクリーニングに!
ゴム引きコートを購入すると、「素材が劣化するためクリーニングには出さないでください」と言われることもしばしば。
だからといって汚れたままにはできないし、かと言って自分でおこなうケアは限界があります。
しかしノウハウを持った専門のクリーニング店であれば、コートそのものの魅力を保ちつつクリーニングすることが可能です!
詳しくは次回、『マッキントッシュのゴム引きコートをクリーニング!〜プロの仕事編〜』へ続きます♪
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