ドライクリーニングで汗汚れは取れているのでしょうか?水洗いクリーニングとの違い。

suits2

質問
いつも利用しているクリーニングは、ドライクリーニング専門なのですが、
汗汚れは取れているのでしょうか?
スーツやコートなどは買ったときより、なぜか重たくなった気がします。
答え
冬物の衣類、スーツやジャケット、ダウン、コートなどは、
季節的に汗をかかないので、汗を吸い込んでいないと思われますが、
冬物こそ汗を多く含んでいます。
暖房の効いたところにいるだけで体から発する蒸気、つまり汗を吸い込みます
。これが積み重なって衣類が重たくなります。
梅雨の時期になるとさらに外気の湿気を吸いさらに重たくなります。
この時期には1着の衣類で100ccの水分が衣類に含まれていりといいますから重くなるのです.

梅雨時期のクリーニング工場は水分を吸い込んだ衣類が多くなるため、
ドライクリーニングの溶剤に水分が混じり、水分量がとても多くなます。
その結果油性の洗浄力が落ちたり、水分が多すぎてウールなどが縮んだり、
色が出てきてしまうなどの事故が起こったりしてしまいます。

ドライクリーニングは油性の汚れは取れますが、汗、食べ汚しなどの汚れは取れません。
ドライクリーニングをくり返していると、汚れが取れていないまま、その汚れが蓄積し、
やがて酸化して、買ったときのツヤや風合いもなくなり、うすよごれた服になってしまってしまいます。

他社で洗ったジャケットを、水流式洗濯機に入れて洗ったところ、
水が真っ黒になるということもしばしばあります。
ドライクリーニングで取れない汚れが蓄積していたものが水を通すことによって一気に汚れが出てきたのです。
ドライクリーニングだけでは汚れが取れないのです。

油溶性の汚れと水溶性の汚れの両方を取ることによって、これらは解消されます。
ドライクリーニングとウエットクリーニングの抱き合わせ、いわゆるWクリーニングです。
しかし、この二つのうちの水洗いが良くないと型くずれや風合いの良さが壊れます。
洗浄機にいれてかき回して衣類に負荷をかけてしまうと台無しになります。
ここが高品質クリーニングと違うところです。

衣類を刺激しない、かき回さない、こすらない。自然乾燥する。こうすることで衣類が軽くなり、
また着こごちの良い仕上がりとなり、衣類を永く使うことが出来ます。

 

claireune