高級絨毯クリーニングは水洗いが決め手
ペルシャ絨毯の発祥の地、イランでは絨毯を川の水で洗っています。絨毯のホコリや土汚れを取り去るには、水で洗い流すのが一番です。
イランなどと違って、日本は綺麗な水が豊富。自然豊かな地下水脈から湧き出た大量の水を使います。
絨毯に染み込んだ水に、洗剤をくわえて、柔らかいポリッシャーで、汚れをかき出します。
洗浄後は、また大量の水で、汚れの溶けた洗剤とともに洗い流す、水を切ってまた洗い流す。これを繰り返すことによって絨毯は生まれ変わります。
絨毯、ラグ、カーペットの裏まで洗う徹底した洗浄方法
表側の洗浄が終わると、絨毯をひっくり返して、裏側を洗います。絨毯の裏は汚れないという先入観があるのか、どこの絨毯クリーニング専門工場でも裏側までは洗いません。しかし絨毯は長く使っていると、裏まで汚れや細かいホコリが沈んでくるのです。
高圧洗浄機で汚れをかき出します。絨毯の底にある汚れは裏側から攻めないと汚れは取れません。
ふたたびひっくり返して、表側にします。
裏側から汚れが押し出されてきた、ホコリや汚れを洗い流します。
そしてまたひっくり返して裏側に。絨毯は厚い生地で覆われています。表と裏を洗う。この繰り返しが絨毯の汚れ残しを出さない徹底した絨毯クリーニング方法なのです。
最後に脱水しながら、大量の水で洗剤と汚れを洗い流します。
絨毯の染み抜きはきめ細かく
染み汚れをスポットで除去します。絨毯は繊維が厚いので、根気のいる作業です。
低温乾燥室でじっくりと乾燥
熱をくわえて乾燥するのは、時間短縮で効率が良いのですが、熱は繊維製品に決してよくありません。縮みやよれが起こるのです。
ウールやシルクのペルシャ絨毯。中国段通、アフガニスタンの手織り絨毯、ギャッベ・キリムなどのイスラム諸国の絨毯(じゅうたん)、アキスミンスターと呼ばれる最高級ウイルトンカーペットが、乾燥されてクリーニングの完成を待ちます。
絨毯クリーニングの仕上げの品質へのこだわり
ギャッベ・キリムなど平織りの比較的薄い生地の敷物は、アイロンがかけられ、形が整えられます。
業務用アイロンの設備のある絨毯クリーニング工場は、ほとんどなく、大量の蒸気の力で絨毯のシワを伸ばし、形を整えます。
仕上げとしてブラシ付き吸引器がかけられ、毛並みを整え、同時に細かい糸くずなども吸引されます。
3人がかりの絨毯を巻く作業。絨毯の端を整え、キレイに巻くのも技術が必要です。
包装された絨毯・ラグ・カーペットが出荷を待ちます。
発送は、更に緩衝材のプチプチを張り合わせた強化紙で。梱包されて発送されます。